庭を見る。
石が在る。
作品が在る。
未完成の作品も在る。
これは、どちらだろう。
これは完成しているのか。
これは、まだ途中なのか。
見て回るが、
その違いが分からない。
イサム・ノグチの手が触れる前から、
石は在った。
人間よりもずっと長く在り、
きっと、私たちがいなくなった後も在り続ける。
地球が在る限り、
石と作品は在るのかもしれない。
そう思うと、
人間の時間は、儚い。
《エナジー・ヴォイド》の前に立つ。
圧倒的な気配。
見ているうちに、
自分がとても小さくなる。
何もできない。
無力だと思う。
なぜか、
祈りたくなる。
手を合わせたくなる。
AKARIの光のなかへ入る。
明るい。
けれど、
すべてを照らしてしまうような
絶対的な明るさではない。
暗がりの向こうから、
光明が差してくるような明るさ。
ひとつではなく、
いくつもの光が浮かんでいる。
光が重なる。
満たされていく。
これからも人は、石に触れ、
かたちを残す。
そして暗がりに光を置く。
ただ祈るように。
